9月上旬放送予定だったのが、ついに放送されるようだ。
NHK「デジタルネイティブ」10日放送 動画投稿募って制作
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NHKが動画投稿サイト「ネットならではの体験」募集
私自身が注目しているのは、NHKがUGC的な動画投稿という手法を用いてどう番組作りをしたかということより、この番組をどのような人がどのくらい視聴するかにある。
NHKは2007年1月にやはりNHKスペシャルで「グーグル革命の衝撃」という番組を放送した。この番組は梅田望夫氏の「ウェブ進化論」を熟読したような人"以外の"人たち、つまり何の疑問もなしにネットといえばヤフーしか使って来なかった人の脳裏にも、グーグルの名を深く刻み付ける大きなきっかけを作ったと思われる。実際2007年から2008年にかけ、グーグルは日本市場での悲願だった市民権を得たとも言うべき躍進を遂げている。
さて「デジタルネイティブ」だが、企業の経営トップやその下のマーケティング担当役員、宣伝部長をはじめとする、デジタル以前の人たちの多くにとって、デジタルネイティブなる世代の存在はこれまでに多少なりとも知り得ていたとしても、感覚的にそれを理解出来るものではなかったはずである。テレビの持つ(侮れない)表現力にNHKというお墨付きがあいまって、もしこの番組のメッセージがデジタル以前の人たちの感覚をも動かすものであったとしたら、企業の活動、とくにユーザーとの接点たるマーケティングは、大きく舵を切っていく方向に流れが切り拓かれる可能性がある。
いざ流れが変わったとき、既存の(職業としてデジタルレフュジーな)マーケッターとマーケティング会社はついていけるであろうか。